「亜鉛が薄毛に効く!」とよく言われますが、本当なのでしょうか?
亜鉛といえば牡蠣やレバーに多く含まれているイメージですが、なかなか普段の食事では意識して摂取できない身体に不足しがちな成分でもあります。
本記事では亜鉛が薄毛に効くといわれる理由を科学的根拠から詳しく解説していきます。
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亜鉛と薄毛の関係
亜鉛にはすばらしい効果がたくさんあるのですが、育毛に限った話でいうと以下の関係があります。
亜鉛は髪の毛のもととなるタンパク質をつくるのに必須
髪の毛ってなにで出来ているのか知ってますか?
それは、ケラチンというタンパク質です。ケラチンは髪の毛を構成する要素の99%以上を占めています。
というわけで、髪の毛をつくるには食事などでタンパク質を取る必要があるのですが、実は亜鉛は摂取したタンパク質をケラチンに変換するうえで必須の役割を担っているのです。
あなたが食事で摂取したタンパク質がケラチンになるまでに、3つの段階があります。
1.タンパク質をアミノ酸に分解
胃や十二指腸内で、ビタミンがタンパク質をアミノ酸へ分解します。身体のあらゆる細胞を作るために、タンパク質をより汎用性の高い栄養素に変換するのです。
2.血液によって全身にアミノ酸を運ぶ
変換されたアミノ酸は血液によって全身へ運ばれます。このとき、血液中にはアミノ酸以外にも髪に必要な栄養を含んでいるので、それらも同時に運ばれることになります。
3.頭皮でアミノ酸をケラチンに再合成する
頭皮に運ばれたアミノ酸は、亜鉛やビタミンによって、髪の主成分であるケラチンへと再合成されます。
もうお分かりかと思いますが、アミノ酸をケラチンに再合成する段階で亜鉛が消費されます。亜鉛がないとせっかくのアミノ酸もケラチンに変換されなくなってしまうのです。
つまり、髪の毛の成長のためにはタンパク質だけをガンガンとってもダメで、亜鉛を一緒に摂取することが重要になります。
亜鉛不足は毛包の成長を阻害する
徳島文理大学と昭和大学、そして 理化学研究所が共同で発表した研究で、亜鉛不足が毛包の成長を阻害することが明らかになっています。
2017年に発表された研究なのですが、マウスを使った実験により、今まで明らかになっていなかった毛包と表皮の形成における亜鉛の役割が証明されました。
今回の研究から、毛包と表皮の正常な形成のためには、細胞内への亜鉛の導入を制御する亜鉛トランスポーターZIP10 の働きが重要であることが明らかとなりました。
このことは、ZIP10 の働きによって運ばれる亜鉛が、毛や皮膚を構成する上皮性組織の形作りに必須であることを示しています
引用:https://www.u-presscenter.jp/item/5922b9a4c0c9076f2c025c25f8866119_1.pdf
亜鉛は薄毛の原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の発生を抑える効果がある?
これは諸説あるのですが、亜鉛にはAGA(男性型脱毛症)の原因となる悪性の男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の発生を抑える効果があるという研究結果があります。
男性の薄毛の原因のほとんどは、実はこのジヒドロテストステロン(DHT)にあります。ですので、ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する効果のある成分は薄毛対策をするうえで一番に摂取すべきです。
ちなみに、ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する医薬品が有名な「プロペシア(フィナステリド)」になります。
ただ、この研究にはアゼライク酸という亜鉛の他にも投与された成分があり、本当に亜鉛がジヒドロテストステロン(DHT)の発生を抑えたのかは明らかになっていません。
もちろん亜鉛の可能性もあり賛否両論ある状態なのですが、肝心なところが分からないので、この件に関しては科学的根拠があると言い切ることはできません。
亜鉛のデメリットと副作用
亜鉛は身体に良い素晴らしい成分ですが、摂取しすぎると以下のような副作用がでる可能性があります。
・吐き気
・めまい
・貧血
・神経障害
イギリスの病院で患者に亜鉛サプリを過剰に投与した結果、銅欠乏症になり上記のような症状があらわれたというデータがあります。
普通に生活していれば大丈夫だとは思いますが、サプリで亜鉛を摂取する場合には気を付けましょう。
2000~2010年に亜鉛サプリメントを処方された患者70人の診療記録を分析。
その結果、全体の6割に当たる45人に1日当たり90~180ミリグラムもの亜鉛サプリメントが処方されていた。
処方の理由で最も多かったのは亜鉛欠乏症(21人)だったが、29人は理由が不明。また、9人に銅欠乏が原因の可能性がある貧血、好中球減少症、神経障害などの症状があった。
参考:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26085547
亜鉛の摂取目安量はどれくらい?
では、1日にどれくらい亜鉛を摂取するのがベストなのでしょうか。
答えは厚生労働省が発表している基準にあります。
1日の推奨摂取量

これをみると、成人男性で11㎎、女性で8㎎が1日の目安摂取量になります。ただ、実際は多くの人がこの基準に達していません。
1日の上限摂取量

一方、上限の摂取量は成人の男性、女性共に40㎎になります。亜鉛の入ったサプリを飲んでいる方はこの基準を超えないように注意しましょう。
亜鉛が多く含まれている食品
亜鉛は体内で生成できないミネラルなので、食品やサプリから摂取するしかありません。
亜鉛が多く含まれている代表的な食べ物が以下になります。
- 牡蠣(生)(13.2mg)
- 豚肉(レバー)(6.9mg)
- ほや(5.3mg)
- 牛肉(肩)(4.9mg)
- かに缶(4.7mg)
- 牛肉(肩ロース)(4.6mg)
- 牛ひき肉(4.3mg)
- 牛肉(尾/テール)(4.3mg)
- たいらがい(4.3mg)
- 牛肉(ひれ)(4.2mg)
- たまご(卵黄)(4.2mg)
- はまぐりの佃煮(4.2mg)
- 牛肉(ミノ)(4.2mg)
- 牛肉(もも)(4.2mg)
- たらばがに(4.2mg)
- ローストビーフ(4.1mg)
- コンビーフ缶(4.1mg)
- 牛肉(もも)(4.0mg)
- いかなご(3.9mg)
- 毛がに(3.8mg)
※食品(一部加熱・調理した物を含む)の可食部100g当たりに含まれる数値
牡蠣が圧倒的な亜鉛の含有量を誇っていますが、それ以外では肉系の食材が多いですね。亜鉛を摂取するには肉を多めに食べるように意識するといいでしょう。
育毛サプリで亜鉛を摂取する
ただ、毎日の食事で亜鉛をしっかりとるように気を付けるのは面倒くさいですし、外食したり忙しい時などは忘れてしまうこともあるでしょう。
特に男性は自炊したり、食生活のバランスに気を付けるのが苦手な人が多いように思います。
育毛は毎日の積み重ねが重要です。毎日毎日継続していくことで数カ月後、半年後に成果がでてきます。ラクして生えるみたいな裏技はありません。
そういった意味で、育毛サプリで亜鉛を摂取することも考えてはいかかでしょうか。
育毛サプリなので、亜鉛だけではなく数多くの髪の毛の成長に良い成分が配合されています。さらに1日に決められた量を飲むだけなのでお手軽に亜鉛を摂取することができます。
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